男性ホルモンが多い人が薄毛やハゲになりやすいって本当?

「男性ホルモンが薄毛の原因」と言われることがよくあります。
これが真実なのかどうかを検証してまとめました。

男性ホルモンの役割は?

よく「体毛が多い男性はハゲる」と言われたりします。
「エロい男性はハゲる」「自慰をし過ぎるとハゲる」
などと言われることもあります。

これらはいずれも、「男性ホルモンが多い人はハゲる」ということを言っています。

たしかに体毛は、男性ホルモンが多ければ多いほど濃くなります。
性欲を高めるのも、男性ホルモンの役割です。

その他に男性ホルモンは、

  • 筋肉をつける
  • 闘争的・攻撃的な精神を高める」

などの作用があります。

よく「英雄色を好む」と言われますよね?
これは闘争的な精神と女性を好む性質は、
どちらも男性ホルモンの作用ですから、真実だと考えられます。

男性ホルモンと薄毛の関係を調べた実験

それでは男性ホルモンは薄毛の原因なのでしょうか?
これについては、1940年代に、
アメリカ人・ハミルトンが行った有名な実験があります。

ハミルトンは、睾丸を取り除くことにより、
男性から女性への性転換手術をおこなう医師でした。
何件もの性転換手術をおこなううち、ハミルトンは、ある事実に気が付きます。

それは、
「性転換手術をおこなうと、それまで薄毛が進行していた人でも、
その進行が止まる」
ということです。

睾丸は、男性の場合、体内の95%以上の男性ホルモンを作る場所です。
ですからそれを取り除く性転換手術を行って、薄毛の進行が止まったのなら、
その原因は男性ホルモンにあることになります。

ハミルトンが行った実験その1

そこでハミルトンは、薄毛が進行していて、
性転換手術をおこなうことで薄毛の進行が止まった人に、
男性ホルモンを投与する実験をおこないました。

すると、「薄毛がふたたび進行するようになる」という結果を得ました。

この実験結果から考えると、
薄毛が進行し、それが性転換手術によって止まったことは、
たしかに男性ホルモンが原因であることになります。

ハミルトンが行った実験その2

しかしハミルトンが後世に名を残すようになったのは、
この実験により「薄毛の原因は男性ホルモン」と結論付けなかったことです。

ハミルトンは薄毛の原因が男性ホルモンであるかどうかを確かめるため、
さらなる実験を行いました。

性転換手術をおこなう人は、何も薄毛が進行している人ばかりではありません。
髪の毛がフサフサの人も、性転換手術をおこないます。

そこでハミルトンは、髪の毛がフサフサとしていて性転換手術をおこなった人に、
男性ホルモンを投与してみました。

しかし結果は、何も変わりませんでした。
元々髪がフサフサとしていた人は、
男性ホルモンを投与されてもハゲることはなかったのです。

以上の実験が意味することは、次の2つです。

  • 男性ホルモンは、たしかに薄毛の原因として何らかの形で関わっている
  • しかし男性ホルモンは、薄毛の原因のすべてではない

薄毛になるのは「AGAを発症しているかどうか」

現在では、薄毛と男性ホルモンの関わりは、かなりはっきり明らかになっています。
結論を言ってしまえば、
「AGAを発症すると、男性ホルモンが薄毛の原因になる」
ということです。

男性ホルモンは、「テストステロン」という物質です。
このテストステロンは、酵素「5αリダクターゼ」の作用を受けると、
「ジヒドロテストステロン(DHT)」に変化します。

通常では、このDHTはとくに悪影響を及ぼしません。
ところがDHTが毛乳頭に作用して、
発毛を止め、抜け毛を誘発させることがあります。

この症状が、男性型脱毛症(AGA)です。

ですからAGAを発症している人の場合、男性ホルモンは薄毛を起こす要因となり、
AGAを発症していない人は、体内にいくら男性ホルモンがあったとしても、
薄毛にはなりません。

薄毛の原因は男性ホルモンではなく、AGAだというわけです。

AGAの原因は?

AGAを発症すると、毛乳頭のDHTに対する感受性が高まります。
この感受性が高まることは、次のようなことが要因となると考えられています。

  • 遺伝的な体質
  • メタボ(肥満)
  • ストレス
  • 不規則な生活
  • バランスのくずれた食生活
  • 睡眠不足
  • 運動不足
  • 塩分過多

など

たしかに遺伝的な体質は一つの要因となりますが、
それ以外にもAGAには多くの発症要因があります。

とくにメタボは大きな要因で、30代前半でAGAを発症するのは、
メタボがほぼ原因のすべてだといわれています。

髪の毛も、体の一部です。
まずは健康的な生活を心がけることは、薄毛を予防するためにも大切です。

男性ホルモンを抑制する薄毛治療は慎重に

以上のようにAGAを発症すると、男性ホルモンの一種DHTが抜け毛の原因となります。
そこで現在、投薬治療によってこのDHTを抑制することにより、
抜け毛を防ぐ治療が行われることがあります。

治療薬は「プロペシア」などの商品名で、主成分は「フィナステリド」です。
フィナステリドは5αリダクターゼを抑制することにより、DHTの生成を抑えます。

しかしこのフィナステリドには、

  • 性欲減退
  • 勃起不全
  • 性的不能
  • 肝機能障害
  • うつ症状

など、深刻な副作用があります。

しかも怖いのは、これらの副作用が出てフィナステリドの服用をやめても、
症状が改善しないことがあることです。

これはもう副作用というよりも、「後遺症」といえるものです。
アメリカではこの後遺症について訴訟も提起されており、
フィナステリドを薄毛治療に使うことは行われなくなりつつあります。

男性ホルモンは、体内でさまざまな重要な役割を果すものです。
安易に抑制してしまわないよう、薄毛の治療は慎重におこないましょう。

その点、チャップアップなどの医薬部外品の育毛剤なら、
副作用は一切ありませんので安心です。

自慰によって薄毛になる可能性はある

以上の通り、男性ホルモンは薄毛の要因となりますが、
原因のすべてではありません。
男性ホルモンが多い人でも、AGAを発症しなければ、薄毛にはなりません。

ただし「自慰をし過ぎると薄毛になる」ことについては、
真実と認められる側面もあります。
自慰をし過ぎると栄養不足に陥ることがあるからです。

精液を生産するには、アミノ酸、ビタミン、亜鉛、ミネラルなどなど、
多くの栄養が必要です。
精液の生産量が増えれば、これらの栄養成分の消費量も増加します。

ところでこれらの栄養成分、髪の毛を作るためにも必要となるものです。
ですからあまり精液を作り過ぎると、
髪の毛を作るための栄養が不足することがあります。

自慰は、やはり1週間に2〜3回までに留めるのがいいようです。
また自慰を多くする人は、栄養もきちんと摂取するよう心がけましょう。